先日の記事の補足。

テーブルビューについて



テーブルビューはブックマーク、タブ、履歴を統合した機能として使えるのですが、
見た目的にはスピードダイヤルに似たものになっています。
最初に使うときは他のブラウザのブックマークをインポートするのがいいでしょう。


メニューからインポートを選択するとブラウザが選択できるのでインポート元を選んでください。
すると自動的にテーブルビューが表示されるので、
あとはフォルダをたどってページを見ることができる状態になります。


二つほど注意していただきたいことがあります。


一つは起動時には必ず前回見ていた状態を復元する、ということです。
なので毎回スタートページから、のようなブラウザの使い方はできません。
見ている状態がすでにブックマークに登録している状態と同じなので、
毎回ブックマークをすべて削除する、というわけにはいかないのです。


そしてもう一つは見ているページの近辺もある程度自動的にロードされる、ということです。
普通のタブブラウザの様にすべてを同時に開く、というようなことはしません。
一応設定すればそのような挙動にもできるのですが、あまりお勧めはしません。
100項目くらいあったりするとPCやアクセス先のサーバが悲鳴を上げることになるでしょう。




設定ファイルについて


設定ファイルの場所はインストールした場所によって違います。
"Program Files"の下にインストールした場合、
"C:/Users/<ユーザ名>/AppData/Local/vanilla/data/config.xml"に、
それ以外の場合インストールしたフォルダの直下に"data"フォルダが作成され、
そこに"config.xml"がおかれます。


何度も起動していると、バックアップが複数置かれます。
しかし数には制限を設け、自動的に削除するようになっているので問題はありません。
これは例えばアプリケーションがクラッシュしたり停電などでPCが落ちた場合
遡ってデータを復元するためです。この復元作業は人の手で行う必要はなく、自動的に実行されます。


例えば、application/@EnableAutoLoad は上の「見ているページの近辺の自動ロード機能」だったり、
webview/preferences/ScrollAnimatorEnable はスムーズスクロールの設定だったり、
ある程度自由に設定できるようにはしています。キーバインドとか右クリックメニューとかも。


ただ、ちょっとした量になっているので設定ダイアログは今後の課題ではあります。
まあ、あんまり乗り気ではないのですが。
Vivaldiとかよりさらにマニア向けな感のあるこのブラウザ、
使うのはそのくらいの設定ができる人でしょう。




アクセスキーについて



Vimiumのリンク選択みたいなあれ、です。
慣れるとマウスカーソルをリンクに持っていくよりも早く操作できます。
デフォルトだと26個単位でキーを割り振ります。
必要であれば数字キーや上、下キーでブロックを選択し、キーでリンクを選択します。
そこでメニューが出てくるので、同じビューで開くか、別ビューで開くかを選ぶことができます。
フォームやボタンであれば当然メニューは出ずにそこを選択します。


そういうわけでデフォルトの場合はVimiumと違う挙動なのですが、
gadgets/accesskey/@EnableMultistroke を true にすると
複数のキーでリンクを絞り込んでいくものとなります。
当然そのままだと26個のキーを使うので、ストローク数はVimiumよりも少なくなります。
それすらも同じにしたければ、
gadgets/accesskey/@AccessKeyCustomSequence に自前で入れる、というのも良いかもしれません。
またこのメニューで選択するのも煩雑、ということであれば、
gadgets/accesskey/@AccessKeyAction を OpenInNewViewNode だったり ClickElement にすると
メニューすら出ず、よりVimiumに近いものとなります。


そういうわけでやたらめったらに設定がいっぱいある、というわけです。
リンクを別ビューで開くときの挙動とか、完全なヒストグラムを保存する設定とか、
GoogleSuggestの設定とか。


当然それらはQtWebEngineをバックエンドに持っているときにも有効なので。
そのあたりはご安心を。